まわり こどもの本の専門店
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2017-11-27

店主のつぶやき 48

 
 二月も終わろうとしていますのに寒い日が続きます。一月の「ひまわりばたけ」はおやすみにしていしまいました。 言い訳は様々ありますが、今月は合併号で申し訳ありません。早めに原稿を頂きましたみな様ごめんなさい。

 瓢鰻亭では毎月子どもたちと連歌を楽しんでいます。毎回のことですが、子供たちの意欲と吸収力には感心します。新しい言葉にであったり、古語での言い回しが上手くできた時の素直な喜びようは見ているこちらも嬉しくなります。

 ここ数年、小学校や中学校で仲間とともに連歌の出前授業に出かけることが多くなりました。昨十二月に蓑島小学校の四年生と六年生とあわせて約二十人を上畑ヨシ子さんと二座に分かれて連歌実作講座をさせていただく機会を得ました。子どもたちに古典的仮名遣いを教え、子どもたちかは今風な言い回しを教えてもらうなどその遣り取りもなかなか面白いものです。

 連歌は森羅万象ことごとくを詠みこむといわれています。ことに恋の句はなくてはなりません。そして恋の句が出たら三句は続けるのが約束です。そこで、文芸は「花も実もある嘘八百」との谷崎潤一郎の言葉で生徒たちをけしかけます。『バレンタインデーにチョコレートを一つももらわなくてもいっぱいもらって困ったとか、反対に沢山の人にあげたのにそんなもの作りもしなかった』なんて事でもかまわないと。

 ところが、情報社会の中で育った彼らです。言葉の上での知識の豊かさでは引けをとりません。むしろ我々老齢者がおしえてもらうことになります。

 この度の講座で彼らから教えてもらったのは「恋人つなぎ」なる言葉です。互いに指と指とを絡み合わせて手をつなぐことを言うそうです。「手をとる」とか「手をつなぐ」は奥ゆかしいということになるかしら。古典では「後朝」「暁のわかれ」などの言葉はざらに出てきます。言葉って面白いものだとつくづく思います。

   前田 賤